古来、中国には不老長寿、不老不死を望み憧れ、固有の民間信仰としての「神仙思想」がありました。
神仙とは海上や高山など、「仙境」に住むとされる、霊薬を得て天地とともに永存する存在です。
中国では石器時代を経て黄河や長江など文明の勃興が起き、三皇五帝の時代がありました。この時代は中国統一王朝以前、黄河流域に栄えた「虞朝」の時代で、後の漢の時代に引き継がれる「中国神話時代」です。
中国神話において、天地開闢後に現れた「三皇五帝」「五帝三王」という伝説上の聖王がいます。
諸神の主宰である「神帝」「天帝」であり、女媧や伏羲、神農が三帝とされています。
歴史的に「正統」とされた神話と共に、アニミズム的な民間信仰、死霊信仰や祖先崇拝である鬼神信仰も盛んであり、神仙思想も現れてきます。
神仙思想は紀元前3世紀頃から、中国の山東半島を中心に広がりました。周の時代末期~戦国期にかけて斉・燕(せい・えん、周〜春秋戦国時代にかけての有力なローカル国家)などの方士が「仙人への憧れ」の思想を説きます。
不老不死の仙人は、空を飛び、自由に行動できる存在とされました。
秦の始皇帝も、不老不死の丹薬を求めたとされています。
4世紀に晋の時代、葛洪により「抱朴子」が著され、不老不死になるための修行により生を養う養生術と錬丹術が纏められました。
春秋戦国時代に入ると、その基盤の上に老子、荘子などの「老荘思想」が現れます。
陰陽五行説、仏教なども重層的に重なり、「道教」となっていきました。
「道(Tao)」は宇宙の根源原理であり、その「道」と一体化する教えで、中心には仙人の存在を理想とする神仙思想が据えられています。
心身を清浄にし、長生、成仙を理想とし、「無為自然」を説きます。
無為自然とは、文字通り作為を捨て、宇宙や物事の本来のあり方(自ずから然り)に従って生きるという思想です。
荘子や楚辞(中国戦国時代の楚地方の詩集)以来、仙人は文学の重要なモチーフや主要なテーマともなっていきます。
日本においても、仏教共々山岳信仰、修験道等にも影響を与え、仙人譚なども見られます。
徐福渡来伝説があり、熊野や和歌山にも伝承や史跡がありますね😊
仙道における「法身」とは、この「道」と合一した結果として得られる、完成した存在様式です。肉体ではない、清浄な霊的身体とされています。